弔電に適した敬称一覧表!亡くなられた方の呼び方と読み方を紹介
弔電の文中に使う敬称には、様々なものがありますね。
弔電は喪主宛に送られることが多いですが、喪主のお父様が亡くなったときには「ご尊父様」という敬称が使われたりします。
しかし弔電以外ではあまり使う機会もないため、それぞれの敬称はなじみが薄く、読み方も含め、よくわからないという方も多いのではないでしょうか。
この記事では弔電を送るときに使われることの多い、それぞれの敬称を一覧形式で紹介します。
Contents
一目でわかる!弔電の文中に使える敬称一覧
弔電の文中に使うことができる、受取人との関係に合わせた敬称と読み方を一覧にしました。
受取人との関係 | 敬称 | 読み方 |
---|---|---|
父親 | ご尊父様/お父様 | ごそんぷさま/おとうさま |
母親 | ご母堂様/お母様 | ごぼどうさま/おかあさま |
夫の父親 | お舅様/お父上様/お父様 | おしゅうとさま/おちちうえさま/おとうさま |
夫の母親 | お姑様/お母上様/お母様 | おしゅうとめさま/おははうえさま/おかあさま |
妻の父親 | ご岳父様/ご外父様/お父様 | ごがくふさま/ごがいふさま/おとうさま |
妻の母親 | ご岳母様/ご丈母様/ご外母様/お母様 | ごがくぼさま/ごじょうぼさま/ごがいぼさま/おかあさま |
夫 | ご主人様/旦那様 | ごしゅじんさま/だんなさま |
妻 | ご令室様/ご令閨様/奥様 | ごれいしつさま/ごれいけいさま/おくさま |
祖父 | ご祖父様/おじい様 | ごそふさま/おじいさま |
祖母 | ご祖母様/おばあ様 | ごそぼさま/おばあさま |
兄 | ご令兄様/お兄様 | ごれいけいさま/おにいさま |
弟 | ご令弟様/弟様 | ごれいていさま/おとうとさま |
姉 | ご令姉様/お姉様 | ごれいしさま/おねえさま |
妹 | ご令妹様/妹様 | ごれいまいさま/いもうとさま |
息子 | ご令息様/ご子息様 | ごれいそくさま/ごしそくさま |
娘 | ご令嬢様/ご息女様/お嬢様 | ごれいじょうさま/ごそくじょさま/おじょうさま |
伯父 | 伯父上様/伯父様 | おじうえさま/おじさま |
伯母 | 伯母上様/伯母様 | おばうえさま/おばさま |
叔父 | 叔父上様/叔父様 | おじうえさま/おじさま |
叔母 | 叔母上様/叔母様 | おばうえさま/おばさま |
家族 | ご家族様/御一同様/皆様 | ごかぞくさま/ごいちどうさま/みなさま |
※親の兄や姉に当たる人を伯父・伯母、弟や妹に当たる人を叔父・叔母といいます。
弔電の文中に敬称を使いたい!使い方の例と注意点を解説
弔電の文中に使う敬称は、先ほどの一覧を見ればお分かりいただけるかと思います。
しかし敬称を知っているだけでは不十分。
ここでは、弔電の文中で敬称をどのように使うか、実際の使い方や注意点について解説します。
弔電の受取人と亡くなった方との続柄を確認しよう
弔電の文章の中に敬称を使いたい
こういった場合、まずは「亡くなった方は弔電の受取人(宛名)とどういった続柄なのか」を明らかにしておく必要があります。
たとえばあなたのお友達のお母さまが亡くなり、喪主はお友達のお父様が務めるとしましょう。
本来ならば喪主(お父様)宛に弔電を送るもので、たとえお父様と面識がなくても受取人とすることができます。
喪主であるお父様宛に弔電を送る場合の文例は、次のとおりです。
弔電 太郎 様
ご令室様のご逝去の報に接し、
謹んでお悔やみ申し上げますとともに、
心からご冥福をお祈りいたします。
東京都千代田区丸の内4丁目
天国 みちる
このように受取人を喪主にする場合は、亡くなった方が喪主の奥様に当たるので、「ご令室」という敬称を使います。
弔電の受取人にしないときの敬称に注意すべし!
弔電の受取人は喪主にするのが普通ですが、喪主以外の方を受取人にすることもできます。
喪主以外を受取人にする方法について詳しい解説は「弔電の受取人の名前(宛名)は誰にする?連名にできる?肩書は必要?喪主以外に送る場合を解説」をお読みください。
先ほどの例でも、受取人を喪主である友人の父親にせず、ご友人宛に送ることもできます。
そういった場合、先ほどの例を用いると弔電の文面は次のようになります。
弔電 太郎 様方 花子様
お母様のご逝去の報に接し、心よりお悔やみ申しあげます。
学生時代、いつもおいしい手作りのお菓子をふるまってくれたこと、
花子さんと三人で流行の映画を見に行ったこと、
優しく、気さくで、朗らかだったお母様の笑顔を思い出し、
まるで本当の母親を亡くしたような気持ちでいます。
どうか天国で安らかにお眠りください。
東京都千代田区丸の内4丁目
天国 みちる
このように「様方」を用い、友人の花子さんを受取人とする場合、文中で使う敬称は「ご母堂様」や「お母様」となります。(ここでは「お母様」を使いました。)
同じ人が送る弔電であっても、誰を受取人に選ぶかで、文中の敬称は変化するんですね。
弔電の敬称は亡くなった方と受取人となる方との関係を考えつつ選ぶ必要があり、簡単なようでなかなか国語力が必要になるのです。
弔電に敬称を使う?使わない?敬称を使うメリットとは
この記事では、弔電の文中に使う敬称について解説してきました。
まずポイントとなることは、亡くなった方と弔電の受取人となる方との続柄を確認し、関係に適した敬称を使う必要があることです。
ここを間違うと、弔電の文章がおかしなことになるので十分注意しましょう。
弔電に敬称を使うメリットは、全体の印象がぐっと大人っぽくなったり、文面が引き締まるところにあります。
しかし弔電の敬称を正しく使いこなすことができなければ、「知ったかぶり丸出しの無学な人」だと弔電全体で喧伝してしまうことになり、かえって良くない結果に。
弔電の文例には、敬称を用いないものも多数あります。
もし国語力に自信がないなら、ムリをして敬称を使うことをやめ、当たり障りのない文章を選んで送ることをおすすめいたします。
弔電のおすすめ文例は「弔電の一般的な文例はこれ!一番簡単で迷わない文例の決定版」で紹介しています。