実家を片付けるために親を説得する8つの作戦!生前整理を前向きに

物を大切にすることが美徳であると幼いころから教えられてきたこともあるのでしょうが、高齢者はものを捨てるのがとても苦手。

「物を捨てること=物を粗末にすること」だと考える傾向にあり、

「気が付くと実家がゴミ屋敷のようになっていた」というのは珍しくありません。

「使わないものは捨てたほうがいいよ」「断捨離って知ってる?」といっても、「物は捨てるもの」という意識のない人の心には一向に響きません。

本人の気持ちも考えず頭ごなしに片付けを強要しては、かえって神経を逆なですることになってしまって逆効果です。

しつこくすれば、「私の家なんだから勝手でしょ!文句があるなら来るな!」

「まだ生きているうちから片付けさせるなんて、早く死ねばいいと思っているのか!」

と、親のために善意で言ったことが、かえって悪く取られてしまうことも。

いくら子供が心配しても、やはり実家は親の持ち物。どうやったら気持ちよく生前整理に応じてくれるのでしょうか?

この記事では、親に生前整理を前向きに検討してもらうための8つの作戦を提案します。

実家を片付けるには親の同意が不可欠!親を説得するために必要なこと

「高齢者の一人暮らしは物が多いと危険だから」

「子供と同居するため、または施設に入居するため実家を引き払う」

「不用品が多すぎて、このままでは遺品整理が大変だから」

このように、実家を片付けたいと思う理由はいろいろありますね。

しかしお年寄りは物に囲まれた暮らしが好きで、いままであったモノがなくなると不安になってしまいます。

モノがたとえゴミであったとしても。

歳とともに性格もガンコになっていくお年寄りに、どうやって気持ちよく生前整理をしてもらえばいいのでしょうか。

なぜ「実家の片付けが必要なのか?」を説明する

まずは実家の片付けがなぜ必要なのかを説明しましょう。

  • 引っ越し先にたくさんの荷物を持っていけないから
  • 物が多いと足元が危ないから
  • 虫やカビが発生すると体に悪いから
  • 災害が起きたとき下敷きになる可能性があるから
  • 必要なものがどこにあるかわからないから

物が多すぎるとなぜいけないのか、なぜ実家を片付ける必要があるのかを論理的に説明しましょう。

引っ越した先の間取りや部屋の広さを直接確認してもらうというのも一つの方法です。

直接確認することができなければ、写真を見せる、具体的な広さを数字で示すなど、持っていけるもののざっくりした量を認識してもらうこと。

また多すぎる「モノ」を減らしたほうがいいからという理由でも、「死んだあと誰が片付けると思っているんだ」など、自己都合を押し付けるようなことはやめましょう。

あくまでも相手のためを思ってのことであることを伝えることです。

ネガティブな言葉は厳禁!慎重に言葉を選ぶ

説得をするさい「ゴミ屋敷」だとか「みんな不用品じゃない?」といったネガティブな言葉は厳禁です。

あなたにとっては単なる「ゴミ」でも本人にとってみたら「宝物」。大切なものは人それぞれであり、実家は親の持ち物です。

親の意志を尊重し、価値観をけなすようなことをすると逆効果。

「生前整理」などという言葉も使わないほうが得策です。

言われた相手は「死んだ後のことを考えろ」と強要されたように感じ、心弱くなってしまうかもしれません。

ちょっとした言葉が相手を傷つけたり、怒らせてしまうことになるかも。

スムーズに実家の片付けをしたいなら相手を怒らせることは大きな回り道になってしまいます。

働きかけはできるだけ早い時期から

お年寄りは生活環境の変化を嫌います。

できるだけ変わらない環境で平穏に暮らしたいと思っているにもかかわらず、それを変えるのですから相当な覚悟が必要。

また若い人と違い、自分の価値観をまげることが苦手。物事を理解するのにもある程度時間が必要です。

「ね?だからこんなにたくさん物があるとホコリがたまっちゃうし健康によくないでしょ?だから捨てましょうね」と言われて、すぐにOKとはならないと思ってください。

頭でわかっても心が付いていくまでには時間がかかります。

時間がかかることを前提に、できるだけ早い時期から説得をはじめること。

しっかり相手の納得を取り付けたうえで作業を始めなければ、のちのち禍根を残すことになります。

実家の片付けは兄弟を巻き込む

後から「なんで相談してくれなかったの?」といわれないために、兄弟姉妹がいる場合は必ず相談してから片付けるのが鉄則です。

実家は親だけの物ではなく、自分や兄弟が暮らした思い出の家でもあります。

兄弟のものを勝手に処分すると「なぜ勝手に処分するのか?」と、後でモメることも。

実家の片付けにお金がかかる場合も、一人で抱え込まず兄弟に相談しましょう。

「なんでそんなに金がかかるんだ。金をかけずにやる方法はなかったのか?」

このような文句が出る可能性もあります。業者の見積もりを取るとき兄弟にも同席してもらったり、それが難しいなら複数の業者の見積もりを兄弟に送り、兄弟にも比較検討してもらうなど工夫が必要。

盆や正月、みなが一同に会したときに話を切り出してみるのも一策です。

親御さんが実家の片付けに渋っているなら、兄弟にも後押ししてもらうなど説得に協力してもらってもいいでしょう。

まずは実家にある自分の荷物を片付ける

実家を出たとき、実家に自分の荷物を置きっぱなしになっているという人は、自分の荷物から片付けることです。

かつての自分の部屋に古本やマンガ本、CD、衣服、プラモデル、アルバム、アイドルのグッズなど捨てられないまま残されていませんか?

自分のものを片付けていないのに、親に片付けろといっても説得力はありません。

まずはかつての自分の部屋から片付けて「こんなにスッキリしたよ。気持ちいいでしょう」ということ目に見える形でアピールしてみてください。

ゴミがお金になることを教える

お年寄りは「まだ使えるのにもったいない」「新品なのにもったいない」と考え、物を物置に押し込むケースが多いんです。

しかしそれを使う機会は実際にありません。

我が家で使わなくてもほかにそれを必要としている人がいるなら、そういう人に譲ったほうが世のため人のため、その物のためにもなりますね。

通常粗大ごみの処分には処分費用がかかります(自治体によって値段や制度には違いがあります)。

しかし「お金がかかる」のではなく、「お金がもらえる」としたら、荷物の整理にも前向きになれるのではないでしょうか。

お金になる不用品の処分には、おもに次のような方法があります。

  • 処理業者による下取り
  • リサイクルショップに引き取ってもらう
  • フリーマーケットで売る
  • フリマサイトを利用する

遺品整理や生前整理を請け負っている業者のなかには、まだ使えそうなものを下取りしてくれるところもあります。

またリサイクルショップの中には、運び出すことができない家財道具を自宅まで引き取りに来てくれるところも。

近所でフリーマーケットなどが開催されるなら、それに参加して売るのも面白いでしょう。

ブームになっている、スマートフォンのカメラ機能を使って、簡単に品物の売買ができるフリマアプリ「メルカリ」や「フリル」を使うとさらに高値で売れる可能性もあります。

売買のやり取りができる時間的余裕があることや、アプリの使い方がよくわかる人がいるなら、有効な不用品処分の方法ですよ。

物がお金に代わることで、終わりの見えない作業に「進んでいる」という実感が生まれ、荷物の整理にもやりがいが生まれます。

雑誌や本で信ぴょう性を持たせる

物を捨てることで新しい生活を充実させる「断捨離」のメリットを書いた書籍は、たくさん出版されています。

書籍を買ってきて、親御さんにそれとなくプレゼントするのも説得の一つの方法です。

家が散らかってしまうことの悩みは誰もが持っていること。

物を捨てることはごく普通な行為であること。

これをすんなり納得してもらうためには、残念ながら子供による千の言葉をつくした説得よりも、片付けのプロが書いた書籍のほうが効果的なんです。

親と子のお互いの妥協点を探す

親と子で価値観が違う場合、「どうしても処分したいものと処分したくないもの」「片付けたいものと片付けたくないもの」「新居に持っていくものと持っていかないもの」の意見が食い違うのは仕方がありません。

折り合いをつけるには、どこかで妥協するしかありません。

最終的に妥協するのは「子供である自分」であるほうがいいと、私は考えています。

「あのとき大事な道具を捨ててしまわなければよかった」

「一緒に持ってくればよかった」

こんなふうに不満を言葉にできる人ならまだしも、心にしまい込んでしまう人もいます。

お年寄りは環境の変化に柔軟に対応できないケースが多いので、悲しみは心を伝い、体を弱らせてしまうことも。

「これ以上たくさんの荷物は引っ越しできない」という場合でも、本人がそれを望むならそうしてあげるのが親孝行。

入りきらない荷物はトランクルームを一時的に借りるなどの対処が必要かもしれませんが、本人が納得してからでないと荷物は処分しないほうがいいでしょう。

実家の片付けは急ぎすぎ禁物!親と喧嘩にならないことがポイント

この記事では、実家の片付けをしたがらない親御さんをどのように説得するか、について解説してきました。

お年寄りはたとえそれがただのゴミだったとしても、身の回りにモノがたくさんあると安心する傾向にあります。

またたくさん増えていくモノに、どう対処すればいいかわからない、捨て方がわからないというケースもあります。

自分の親がどのタイプなのかをまず把握し、できるだけ親御さんの望みに沿えるようにするのがベスト。くれぐれも親子ゲンカに発展しないように注意しましょう。

お互いの折り合いがつかない場合、時間はかかりますが荷物の処分は先送りしたほうがいいでしょう。本人の同意なくしてモノを処分することはできるだけ避けること。お互い後悔しないためにも納得したうえで片付けるのが、望ましい形だといえます。

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