終活とは何か?生きているうちに終活をするメリット
終活という言葉は、2011年にユーキャン新語・流行語大賞に選ばれてから、あらゆる世代にまたたくまに普及しました。
なぜこんな言葉が流行したのでしょうか?
高齢化社会の現実問題のなかで、あらゆる世代の人たちが「自分もやがては老いる」ことを自覚し、「いかに他人に迷惑をかけずに生き、そして死ねるか」を切実に考える人が増えたため、ともいえるでしょう。
また多くの人が「自分の身じまいは自分で」と考えるような、いかにも日本人的な考え方を持っているため、終活という考え方が共感を呼んだからでもあるでしょう。
この記事では、「終活とは何なのか」「終活をするメリットは?」「具体的には何をすることなのか?」など、終活についての具体的な内容をわかりやすく紹介します。
Contents
終活とは何か?明るい最期を迎えるために必要な準備
終活とは、人生の終末をよりよいものにするための活動です。
「死ぬときのことを考えるなんて縁起でもない」と考える方もいるでしょう。しかし終活は「死ぬときことを考える」わけではありません。
自分の死後、残された家族や大切な人が困らないよう準備をし、自分の人生を整理することで「残された時間をどう有効に使っていくか」を考えること。
終活とは他者に対する思いやりと優しさにあふれた、非常に前向きな活動だといえるのです。
終活は何歳から始めるの?体力のある元気なうちに
終活は何歳から始める、などとガイドラインなどで決められているわけではありません。
ただ荷物や書類の整理は、たいへん骨の折れる作業です。
体が動くうち、また気持ちが元気なうちに、できるだけ早い時期から進めておくことをおすすめします。
また死は高齢者だけのものではありません。
若い人であっても、心筋梗塞による突然死、がんによる病死、突然の事故死など避けられない死はたくさんあります。
もしものとき職場への連絡はどうするのか?持っているパソコンやスマートフォンのパスワードは?銀行の通帳や印鑑がしまってある場所は?
まさか「自分以外の誰も知らない」などということのないよう、若い人であっても最低限の準備はしておくことが大切です。
終活のメリット!家族の負担軽減・余生を前向きに過ごすきっかけ
終活をすることでどんなメリットがあるのでしょうか?終活のメリットについてまとめました。
終活のメリット
- 遺品の整理や葬儀の準備など、家族の負担を軽減する
- 自分の死後、家族のいざこざが起きないようにする
- 荷物を整理し、新しい気持ちで余生を送ることができる
- やり残した夢や目標を思い出すきっかけになる
- 死後他者に見られたくないものなどを、あらかじめ処分してしまえる
このような終活のメリットについて、詳しく解説します。
終活のメリット1、家族の負担を軽減する
「もし、大切な家族が亡くなったら?」
遺族はさまざまな雑事に忙殺されることになります。葬儀会場の手配や、宗派の確認、お寺への連絡、親戚への連絡、葬儀の準備などやらなければならないことが山ほどあります。
実際のところ、悲しみに暮れている暇もありません。
そういうなかで少しでも作業が少なく、スムーズに進むよう、自らの生前からあらかじめ葬儀社を比較したり、家族と葬儀について話し合っておくことが必要です。
またあなたが生きているうちに荷物が整理されていないと、遺族に遺品整理をさせることになります。
価値のあるもの・大切なものと不用品が区別されていなければ、遺品は一括して粗大ごみとして処理されることにもなりかねません。
終活をすることは、まず第一に家族への思いやりを形にすることなのです。
終活のメリット2、家族のいざこざを予防する
遺産相続は、一筋縄ではいきません。
あんなに仲の良かった家族や親せきが遺産相続で骨肉の争いをし、長期間にわたって遺恨を残すことはよく聞く話です。
家族や大切な人たちが、自分の遺した財産のせいで醜い争いをするようなことになれば、死んでも死に切れませんね。
相続トラブルを未然に防ぐためにも、資産のある方は遺産相続の手続きを済ませておく必要があります。
そのほかにも「飼っているペットはどうするか?」「遠方の友人にはどう連絡するのか?」など、しっかり自分の意志を形に残しておくことが大切です。
終活のメリット3、前向きに余生を送ることができる
終活によって自分の人生を見つめなおすきっかけになります。
後顧の憂いがなくなると、残りの余生を有意義に過ごそうという気持ちにもなりますから、より前向きに生きていけるという人も多いようです。
新しい人生をリスタートする気持ちで、終活を始めるのもいいのではないでしょうか。
終活のメリット4、新たな夢や目標を持つことができる
これまでの人生を振り返り身辺を整理することによって、自分ですら忘れていた夢や目標を思い出すこともあるでしょう。
「諦めていた夢にもう一度チャレンジしてみよう」「もう一度目標に向かって頑張ってみよう」という気持ちになります。
また「自分がこんな特技を持っていたことを忘れていた、このスキルを活かしてみよう」というように、終活をすることによって充実したシニアライフの手助けになります。
終活のメリット5、荷物を処分し身じまいがしっかりできる
誰しも長い人生を送るなかで、一つ二つは「このままお墓の中に持っていきたい」ような、人に言えない恥ずかしい過去もあることでしょう。
筆者も若いころに書いた日記帳を捨てられずにそのまま持っていますが、これだけは死後他人に見られたくない。絶対に人知れず処分したいと思っています。
(筆者のことはさておき)自分の死後、誰からも後ろ指をさされないようにするためにも、
自分が残したくないと思っている荷物などは処分し、身じまいをしっかりしておくことが大切です。
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終活は家族や専門家に相談しながら前向きに!
この記事では、終活の必要性について解説してきました。
終活は自分の人生をしっかり締めくくるために大切な作業であり、遺された家族や大切な人への思いやりだけでなく、自分の心の整理のためにも必要なことです。
とはいえ生前整理や遺産相続などはとても根気がいります。なかなか作業が進まず心が折れてしまいそうになることもあるでしょう。
また終活を進めるうちに疑問がでてきたり、迷ったりして、作業が滞ってしまうようなこともあると思います。
終活の範囲が広くなりすぎて計画倒れにならないよう「絶対にやらなければならないことから順番」に決めていくこと、また「一人で決めないで家族や専門家に相談しながら」進めることが大切でしょう。